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スズキ的イチニチ

第40話

愛護精神と偽善と芸術



 「 愛護精神と偽善と芸術 」

先日興味深いサイトがあり紹介したいと思います。
とてもディープなお話です。題名「犬の餓死」、南米コスタリカのお話です。


「犬の餓死」という芸術

ある芸術家が餓死寸前の犬を展示して「犬の餓死」という芸術を発表した。
しかもこれはまだ最初の布石に過ぎず、私が表現しようとする芸術の準備段階だと宣言した。「犬の餓死」だけでも非人道的なのに、それが準備段階に過ぎないと宣言した事で、様々な人から非難が集中しました。

ネットでは芸術家のブログは炎上し、自宅には反対するグループが押し寄せ、
それらをマスコミが取り上げ更に盛り上がり、収拾がつかない程に社会問題化した。
 
それを受けて芸術家は新たなコメントをした。

次に展示に使う犬は保健所で処分される予定の犬を使用する事にします。
助けたい人がいらしたらどうぞご自由に。

次の展示が行なわれる日、美術館では初めて開演前に行列が出来ていた。
鉢巻をして襷をかけたいかにも抗議団体ですという集団や、興味本位で始めて美術館に訪れた一般客、そしてそれを面白おかしく撮ろうとする撮影人。
100人以上の人が集まっていたので美術館はいつもより早く開園した。 開園するや否や、皆足早で「犬の餓死」が展示されている前に集まった。 前回と同じように動く元気も無いような犬が元気なく伏せっていたが、そこに立ててあった看板だけ前回と違った。

「助けたい人がいらしたらどうぞご自由に。」

展示の前に集まった皆が静に周囲を伺う。多くの人が降りる停留所なのに停車ボタンを皆がなかなか押さないバスの空気に似ていた。
そんな中一人の老夫婦が静々と手を上げた。
この犬を引き受けたいのですが。
すると奥から芸術家が現れ判りましたと犬の縄を看板から解き、老婦人へと手渡し、また奥へ下がっていった縄を受け取った老夫婦が屈み「もう大丈夫よ。」と犬の頭を撫でると自然と拍手が巻き起こった。

しかしそんな中、芸術家は奥から現れ、また連れてきた犬を看板に繋いだ。
どういうことかと詰め寄られるが特に気にする事も無く、今日は10匹連れてきましたから後9匹いますよ、と答えた。人々は唖然としたが一度出来た流れは変わらず、次々と手を上げる人が現れた。
自分が引き取る、いいや自分が引き取ると、我先に手を上げた。

芸術家は機械的に受け渡しを9回済まし、その日の展示は終了した。
マスコミはその様子を何度も放映し国民もその美談に酔いしれた。
芸術家はその後も精力的に展示を行なったが「犬の餓死」が完成する事は無かった。

どの美術館でも用意した犬は全て貰い手が現れたからだ。
それは数を増やしても変わらなかった。
展示のたびに生成される美談が一大ブームを作っていたからだ。

そしていつしかある噂が囁かれ始めた。
あの芸術家は処分予定の犬達を救う為にこんな展示を始めたんじゃないかと、、

しかしある時、芸術家は突然展示を止めた。
ブームの最中だったから人々は不思議がった。そしてとある記者が尋ねた。

「噂では処分予定の犬を救う為にこの展示をしていたのは本当でしょうか?」
芸術家は答えた。
「いいえ違います。それに、もしそれが目的ならば展示を止めるなんておかしいでしょ?」
もっともな話だ。
「では何のために展示をして、そして何故展示をやめられるのですか?」
芸術家は答えた。
「それはこれからわかります。そして私の準備はこれで終わったので展示をやめますどうぞ皆様これから行なわれる出来事をお楽しみ下さい」
展示は終わった。

なぞめいた発言は一時期話題にはなったものの、その後も特に何かが起こるわけでもなかったのですぐに忘れ去られた。「助けたい人がいたらご自由に」と書かれた言葉とともに。

そして数ヶ月後引き受けたはいいものの、流行と偽善の気持から挙手した人が殆どで、数ヶ月もする頃には飼う事がいやになっていた。どうしたものかと考え付く先は皆同じでそれが芸術家と同じような手段だった。 直接捨てたり保健所に連れて行くよりも心が痛まない。
悪いのは助ける事が出来たのに助ける事を見ていたやつらだと。
公園のいたるところで「助けたい人がいらしたらどうぞご自由に。」
と書かれた看板の下に縄につながれた犬がいたるところで見られた。

こうして芸術家の「犬の餓死」は完成した。
多くの人の手によって、、、

皆様は何を感じましたでしょうか?


 



ゴトウ的ハンニチ

第9話


「出会いと別れ」


 

「 出会いと別れ 」

もう12月です。
一年は本当に早いものです。

振り返ってみると色んな「出会いと別れ」がありました。
ケイズペットを初めて&また新しいわんこをお迎えになって、
ご利用していただいたお客様との出会いと再会。

数あるお店から選んでいただけたことにただ感謝です。
そして、お店に来て頂いていたわんにゃん達が亡くなってしまったという別れ。
本当に寂しい気持ちでいっぱいです。

天国で出会うお友達と楽しく過ごせるようにご冥福をお祈りしつつ、
感謝の気持ちも届くようにと心から願っております。
 
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