「 ノミダニ 」
毎年のことですがダニに関してのお話をしたいと思います。
昨今世間を騒がせている「マダニによる感染症」に関して少しお話をしてみようかと思います。
マダニが原因でウイルスに感染し人間が死亡する事例がニュースで騒がれています。これはマダニが宿主となりマダニの体の中にいるウイルスがマダニに咬まれることによって人間の体内に入り「重症熱性血小板減少症候群」という病気になります。
ウイルスがあるマダニに咬まれると6日〜2週間程度の潜伏期間を経て主に原因不明の発熱、消化器症状(食欲低下、嘔吐、下痢、腹痛など)が出ます。時には頭痛、筋肉痛、意識障害、痙攣、リンパ腫張、咳、紫班、下血を起こし重篤になると死亡するケースがあります。特にこれからの季節マダニの活動期に入ります。マダニは主に草むらを中心に生息します。したがって犬が好んで歩くようなところが危険と思って頂いた方がいいでしょう。
マダニは吸血する時、蚊のように「刺す」のではなくギザギザのハサミのような歯で「噛む」ため長く皮膚に張り付き引っ張っても取れにくく無理やり引きはがすと口だけ皮膚に残って炎症を起こすことがあります。そしてマダニは多くの病気を媒介する事でも有名で(日本紅班熱、バベジア症、ライム病、野兎病、Q熱、エールリヒア症、そして今回の重症熱性血小板減少症候群)これらの人畜共通感染症は犬にとっては無症状の場合もあり人と犬とでは症状が異なります。そして今回の重症熱性血小板減少症候群は犬に感染するかはまだ確認が取れていないそうです。
人から人、犬から犬、犬から人、人から犬の感染も確認できていないそうです。何より一番怖いのはこのウイルスに人間が感染すると薬がなく対処療法しか方法がないという事です。ペットを飼育されているお客様に至ってはどこでダニが付くか分かりません、だからこそ予防が大切なんです。
ペットには獣医さんから処方される駆除剤(フロントライン等)を必ず付けましょう。量販店やペットショップで売っている駆除剤は効果がないと思ってください。そして人は犬用の駆除剤が使えませんので草むらなどに入る際はこまめに虫よけスプレーなどを使うようにしましょう。そして犬は洋服を着ることによってマダニの接触を妨げる範囲が広がりますのでダニの付着を予防する効果があります。ダニが付着してから48時間以内に駆除できれば多くの感染症に感染しにくくなっています。万が一ダニに寄生されたら出来るだけ早く駆除する事が理想ですが無理には取ろうとせず病院などで駆除して頂く事をお勧めいたします。大事なことは予防です!月に一度必ず獣医さんが処方する駆除剤をつけましょう。
そしてノミも人畜共通の吸血寄生虫です。ノミはダニと違ってスピードが速く飛んだり跳ねたりします。そして目で見る事が出来るのは「成虫」であって「幼虫や蛹」は目視出来ないほど小さいので一匹でも発見されると約20倍のノミがいると思って頂いた方がいいと思います。一度でも犬の体に大量にノミやダニが寄生してしまうと温度変化が少ない昨今の家では家の中でノミダニが繁殖してしまいますので予防が不可欠となります。ダニの怖さは上記に書かせて頂きましたがノミの怖さはもちろん刺されたりすると皮膚炎やアレルギー症状が起こる場合がありますがノミの体の中に条虫という虫が寄生しており万が一犬もしくは人間の口の中に条虫が寄生しているノミが入ってしまうとお腹の中で条虫が湧く事になり排泄しようとすると肛門から条虫が「こんにちわ」してしまう事案を私は何度も犬で見てきました。
当店でのペットホテルは獣医さんの除法されたノミダニ駆除剤をつけていないワンコはお預かり出来ません。ペットの為、飼い主さん為に必ず駆除剤はつけましょう!つけていれば万が一ノミダニが付いたとしても死んで体から離れますので安心です。
何度も言います!予防は必ずしましょう!!